情報共有サイクル
これもまたまとまりのない話なのですが。
情報共有という話題をする際に、僕は「情報共有サイクル」ということをいいます。一般に情報共有と言うと、思い浮かべられるのが
- 真ん中にツールがある
- ツールに情報をポストできる
- ポストした情報の通知が出る
というところで止まってしまうように見受けられます。でも、本当はここからが情報共有環境の設計の醍醐味といっていいです。
グループで情報共有ツールを利用したとして、通知されただけで終わっていいでのしょうか。本当はそこから、共有された情報をどのように活かすかという道筋があってもいいはずです。
ひとつシチュエーションを設定してみましょう。
- 社内でグループウェアを使って定例会議の議事録を載せている
- 議事録の書き手は、一人で担当
- そのグループウェアにはメールでの通知機能がある
- そのグループウェアにワードで清書した文書を掲載している
大体の環境ならこういう設計にはなっているとおもいます。ツールとしては、これで完成かもしれません。でも、環境としてはまだ未完成です。
第一に欠けているのが、フィードバックする環境です。ここで問われるべきは、「なぜ情報共有をするのか」「なぜ議事録を共有するのか」という視点です。議事録を一人で書いているということは、当然そこに漏れが出る可能性があるということです。ということは、それに対してフォローをする仕組みをツール、または運用として組み込む必要があります。ツールで対応するなら、再編集可能なシステムにするか、または、その文書に対するコメント欄を作るべきです(だからおそ、即時に再編集可能なWikiを僕はお勧めするのですが)。
運用で対応するなら、執筆者にメールかメッセンジャーの類で執筆者に知らせ、再度アップロードしてもらう必要があるでしょう。こうすることで、一度書いただけではわからないことがあとから出てくることがあり、そのおかげで会議だけでは言えなかったことが浮かび上がってくる可能性があります。
次のシチュエーションを考えてみましょう。設定は以下のとおりです。
- 顧客管理システムを構築
- 個別の顧客ごとに情報を入力
- 担当者が一人でメンテナンス
良くあるCRMの仕組みかとおもいます。パッとみると単なる情報ツールで、特に情報共有とは関係がなさそうです。でも、ここに情報共有の考え方を導入することで、より活性化された環境を作ることができます。
例えば、このツールに通知の仕組みを導入し、かつフィードバックも受け付けられるようにしたとします。通常は自分の担当でない部分では誰も気に留めないかも知れませんが、ふと気がついて覗いたときに、自分の思いついた意見や、似たような顧客の情報を書き込むかもしれません。こうすることで、顧客の提案に大してより一層磨きのかかったものが出来あがる可能性があるでしょう。そして、もうひとつ中ようなことは、こうした共有、フィードバックの仕組みが書いている人のモチベーションにつながるということです。
良くあるCRMが、結果として使われないことがあるのは、それを「誰もみていない」からです。誰もみていない空間では、大抵の人はモチベーションは上がらなくなってしまうでしょう。そこで、「情報の入力→公開→フィードバック→質の向上」というサイクルを設定していくことで、手元の情報をより洗練されたものにしていくことができます。
まだこれだけではほとんど足りていないですが、とにかく重要なのは、情報をひとつの場所においたり、公開するだけではなく、それを実際に使うシーンを設定して、そこで入力された情報が活かされる状態を作ることでしょう。
本来、会社の中にはたくさんの情報がありますが、そのほとんどは再利用も、再閲覧もされないまま眠っているようです。それをいかに活かすかが、少ないリソースで会社の活動をよりよいものにしていくことでしょう。

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